スキレットは、鉄製・厚手のフライパンのことです。アウトドアなんかでは、よく使われる調理用具です。最近、そのスキレットの購入者が爆発的に増えています。火付け役は「ニトリ」のスキレットで、愛称「ニトスキ」。6インチ（15cm）のかわいいサイズで、税抜462円（税込498円）というプチプライス。店舗でも売りきれ続出です。また、100円ショップで売られている「100スキ」も注目を集めています。
スキレットは、焼く・煮る・炒める等様々な調理ができる万能フライパンです。その機能性に加え、調理後そのまま食卓に運べる便利さと、まるでカフェのメニューのようにテーブルを演出できるビジュアルを兼ね備えています。今回は、そんなスキレットを使ったおしゃれで簡単なメニューをチェックしていきます。

熱伝導がよいスキレットは、お肉を焼くのにとても適しています。安いお肉でも美味しく焼けると評判。とはいえ、ステーキ肉を用意するのはお金がかかるし、ハンバーグを作ったりするのはちょっと面倒ですよね。まずは手軽に、安く手に入るチキンを焼いてみましょう。基本的には、塩コショウしたチキンをスキレットで焼くだけ。お好みでハーブで風味づけしたり、野菜を一緒に焼いて副菜を同時に作ったりできます。写真はアボカドとチーズを乗せた、女性受け間違いなしのグリルチキンです。

チュニジア発祥・イスラエル地方の家庭料理、シュクシュカをご存知ですか？炒めた野菜をトマトソースで軽く煮込み、卵を落として半熟になるまで火を通した、イスラエル風の卵焼きです。野菜を長く煮込む必要はないので、10分ほどあればできます。ベーコンやソーセージなど肉類を入れると、うまみと満足感がアップします。また、クミンパウダーやチリパウダーなど、スパイスを入れるとぐっと本格的になります。クミンパウダーは100円ショップでも売っていますので、ぜひ加えましょう。調理後はスキレットのまま食卓へ。バゲッドにとろとろの卵をつけながら食べましょう。

100円ショップなどで一人用の土鍋も見かけるようになり、「お一人様鍋」も浸透しましたよね。一方で、鉄鍋を使う「すき焼き」となると、ちょうどよいお鍋がない…というのが現状でした。6インチのスキレットは一人用「すき焼き」にちょうど良い大きさ。保温性が高いので、出来上がったらそのままテーブルへ運んでも、中身は温かいまま。卵をつけながら食べても大丈夫です。または、調理の時点で卵液を流し込み、「すき煮」にしてしまっても。お肉はこまぎれ肉で十分です。長ネギや焼き豆腐といったお好みの具とすき焼きのたれで、簡単・豪華に楽しみましょう。

最近注目のドイツ風パンケーキ「ダッチベイビー」も、スキレットで作れます。生地をスキレットに流し込んで、オーブンで焼くだけ。お好みのフルーツや生クリームをトッピングしてスイーツとして楽しむもよし、ベーコンと野菜を乗せてブランチにすることもできます。生地の材料は、薄力粉・卵・牛乳・塩・バニラエッセンス・バターとシンプル。もちろんバニラエッセンスを入れなくても作れるし、バターはマーガリンでも代用できます。

スキレットに限らず、鉄製の鍋は非常に錆やすいです。また、洗剤で洗うことも基本的にはNG。
使用後は、以下のようにお手入れしてください。
・お湯とたわし（スポンジ）で洗う（洗剤は、スキレット表面の油をはがしてしまうため）
・火にかけて、水分を飛ばす
・食用油を塗り、弱火で5分ほど加熱する
・長期間使用しない場合は、新聞紙などにくるんで、湿気の少ないところで保管する
次に使う時は、表面の油を洗い落としてから使用しましょう。

ご紹介したレシピ以外にも、アヒージョ・パエリヤ・ブレッド…と、作れる料理はたくさんあります。また、本格的に使用するなら、アウトドア用ダッチオーブンメーカー「LODGE（ロッジ）」のスキレットもおすすめです。まずはお手頃価格のスキレットで、ご自身のレシピの幅を広げてみませんか？