子供達との関わり方。何が大切?『心の食物/その1』

2016年05月24日 更新

加藤彩可 加藤彩可

子供達との関わり方。何が大切?『心の食物/その1』

保育士さんは保育のプロ!子供の扱いも慣れていて、褒め方や叱り方も上手だと思います。

でも仕事と家庭では違いませんか?

保育のプロだけど一人の人間です。そんなプロの保育士さん達に、自分の子供との関わり方だけで無く、家族や友人と楽しく笑顔になる為に、何が必要なのかをお話させて頂きます。

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保育士さんでもやはり人間です。自身の体調や心の状態が、態度や言葉に出てしまう時もありますよね。また仕事で園児達には出来るのに、自分の子供には出来ないという方もいるのではないでしょうか?
人間だから感情が先走ってしまう事もあって当たり前です。頭ではわかっていても、心と行動が伴わないのも人間だからです。

これは私が美容業界でインストラクター資格を取得した、心理学を元にしたセミナーの内容です。保育士さんはもちろんプロですから、心理学は習って知っておられると思いますが、再確認も含めて少しおつきあい下さい。

私が数十年働いている美容業界で取得した資格の中で、自分の人生の中でとても役に立っているのが、美容とはかけ離れた「親と子の関わり方」です。このセミナーではエリックバーン博士のTA(交流分析)を元に「親と子」をテーマにし、人と人の関わり方で何が必要なのかをとてもわかりやすく教えてくれています。

私はこの資格を取得して、自分の人との関わり方についてすごく考えさせられました。
そして改めて自分の子供への接し方は、間違っていなかったと思った反面、夫との関わり方は別でした。もっと早くこのセミナーを知っていれば・・・資格を取得していれば・・・離婚はしなかったかもしれないとさえ思ったのです。

心理学を勉強しつくした保育士の皆さんの中には、もしかしたら「エリックバーン博士のTAは知っているから見なくてもわかるよ!」と思う方がいるかもしれません。でももしかしたら、もう一度見る事で「そうだった」と再確認するかもしれません。
そして、毎日仕事に家事に子育てにと、頑張って働き疲れている心が、もしかしたらフッと軽くなるかもしれません。

ほとんどの親が子育てや子供の教育に悩みを持っている

子供を持つ親100人に聞いてみたところ、84人が悩みを持っていると答えました。
そしてその悩みの程度を聞いてみると・・・。

35人・・・それほど深刻ではない。けれど悩みをかかえている。
24人・・・かなり深刻な悩みである。
7人・・・・毎日が地獄のようだ。
18人・・・その他(はっきりとしないが何らかの悩みを持っている。)

ほとんどの人が「子育て」「子供の教育」に関して悩みを持っています。しかし、その原因の多くは、子供より親自身に原因があると言われています。

どのようにして良い家庭の雰囲気を作り、親と子のかかわり方をしていくかについて、これから私も一緒に勉強して行きたいと思います。

1,子供を方向づける親子のふれあい。『心の食べ物』

子供にやる気を起こさせるも無くすも、良くするも悪くするも、ストロークとディスカウントです。ストロークは、人間の「心の食物」です。私達はストローク無しに生きていく事はできません。人間は何のために生きているのか・・・ストロークを得る為に生きているのです。
人間は、水や空気が無いと生きていけないように、ストロークが無いと生きて行くことが出来ません。

ストロークとは直訳すると「なでる、さする、あいぶする」という意味があります。そして『自分または相手の存在を認める働きかけ』と定義しています。

ディスカウントとは直訳すると「値引きをする」という意味があります。そして『自分または相手の存在や価値を軽視したり、無視したりする働きかけ』と定義しています。

ではストロークやディスカウントとはどのようなものなのでしょうか。

体と心、プラスとマイナス

人間はストロークを求めて生きており、ストロークが無かったら生きて行く事が出来ないと言われていますが、そのストロークには大きく分けて『プラスのストローク』と『マイナスのストローク』の2つに分ける事ができます。

『プラスのストローク』はもらった時に“あったかい”“気分が良い”と感じるもので、『マイナスのストローク』は自分の存在は認められているけれど“少し冷たい”“気分が良くない”と感じるものです。

さらにストロークには大きくわけて『肉体的ストローク』と『心理的ストローク』に分けることができます。

『肉体的ストローク』は”肌のふれあい”のことを言います。握手したり抱き合ったりということです。『心理的ストローク』とは「あなたは素晴らしいね」「一生懸命だね」と”心と心のふれあい”をいいます。
『肉体的ストローク』は肌と肌をふれあわせることによって得られるストロークです。心理的ストロークは言葉や表情・態度(ボディランゲージ)から得られるストロークです。

プラスのストロークには[図2]に書かれているような“肌のふれあい”があります。

子供の頃お父さんやお母さんに抱っこしてもらったことを思い出してみて下さい。居心地がよく嬉しかったと思います。大人でも心地いいものです。
女性ならお母さんに髪をといてもらった記憶があると思います。大人でもヘアサロンでしてもらうと気持ち良くて眠くなったりしますよね。またマッサージ・指圧とありますが、これは大人でもしてもらうと、癒され本当に心地の良いものです。
このようにプラスの肉体的ストロークは、もらうと気持ちの良い、心地良いものです。

プラスの心理的ストロークには“ほめる”“はげます”“うなずく”などがあります。
「相手の話を良く聞く」ということの中には「相手の話を傾聴する」のも同じです。
そして心理的ストロークの中で「信頼する・まかせる・愛情」はとても大切です。
「一生懸命だね」「優しいね」「やればできるよ」と“ほめる”“はげます”は、代表的なプラスの心理ストロークです。これをもらうと、やる気を起こし、あったかい嬉しい気持ちになります。そして与える人もあったかい嬉しい気持ちになります。

必要と不必要

マイナスの『肉体的なストローク』には“叩く”とあります。例えば子供が悪いことをしたり、間違ったことをした時にお尻を叩いたりする事があります。これは子供が悪いことをしないように、いたずらをしないように、悪戯をしないように、子供のことを思って叩いているのですが、叩かれた子供は“何か嫌だな”“何か冷たいな”と感じます。だけど自分の存在は認められているという事は感じるのです。

マイナスの『心理的ストローク』には“叱る””注意“”忠告“があります。例えば子供が熱いヤカンに触れようとした時に”叱る“”注意“する事があります。大人は子供が怪我をしないように、そんな気持ちをもっていますが、叱られ、注意された子供は”嫌だな“”耳が痛いな“と感じます。

そしてマイナスのストロークばかりをもらい続けている子供は、だんだんやる気を無くしていってしまいます。

子供が成長していく上でストロークは非常に大切なものです。

まとめ

ストロークについて理解して頂けたでしょうか?
子供だけで無く大人同士でもストロークはとても大切な『心の食物』です。

次回『心の食物/その2』では、もらうと大変な事にもなりかねないディスカウントについてお話致します。

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