子供達との関わり方。何が大切?『人生脚本/その4』

2016年07月22日 更新

加藤彩可 加藤彩可

子供達との関わり方。何が大切?『人生脚本/その4』

第8回『人生脚本/その3』では、比較的多いポジションと1番望しいポジション。それぞれのポジションが大人になるとどうなるのかのお話でした。

誰もが1番望しいポジションでありたいと思ったのではないでしょうか。



第9回『人生脚本/その4』では、子供の目線になってみるということを体験して頂きます。

保育士さんが子供達を叱ることもあるでしょう。だからこそ保育士さんに知っておいてもらいたい体験学習です。是非保育士さん同士、保護者と一緒に体験して下さい。

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叱ることも大切-心から愛情をもって叱る

・子供が悪いことをした時、叱らないでほっておくことはディスカウントになります。
・感情をコントロールして叱ることが大切です。
・高い位置から威圧的に叱るのではなく、同じ高さから、しっかりと子供の目を見つめ、タッチストロークを与えながら叱ることが大切です。
・上手な叱り方によって、子供は親の自分への愛情を感じ取り、そんな中から親の叱る目的、メッセージをしっかりと受け止めます。

子供の目線で感じる

ご両親や保育士さんたちに体験して頂きたいことがあります。
この体験学習は、数人(少なくとも3人は必要)でして頂くものです。この体験をすることで、子供たちが日頃どのように感じているのかが、とてもよくわかります。

本来訓練を受けたインストラクターがするものですが、そうで無い方が行ってもある程度の感覚は得て頂けると思いますし、真面目に取り組めば子供の目線が体験できると思います。

但し、インストラクター役の方は真面目にして頂く必要があります。インストラクターに照れがあると、参加者も照れてしまい、実感出来なくなります。インストラクター役の方は、先に読んで練習をしてから行って頂くと、より一層良い実感が得られます。


椅子を人数分準備して下さい。そして誘導役の人を1人決めて、誘導内容と手順を、先にしっかりと読んでおいて下さい。

誘導役の人は、参加者の様子が見えるような場所で立って誘導して下さい。3人の場合は2人の表情が見えるけれど、近すぎない場所で誘導します。

どなたとでも結構ですから、近くの人とペアを組んで椅子に向かいあって座って下さい。それではどちらかが、目の前の人のひざの上に両手を乗せて下さい。
はい、手を戻して結構です。
今両手を置いた人をAさんとします。もう一方の人をBさんとします。

これから私が体験内容を説明していきます。その後に、「はい、スタートして下さい。」と言ったら、説明した内容をスタートして下さい。

それではAさんは立ち上がって下さい。そして出来るだけBさんに近づいて下さい。
Aさんは大人、Bさんは子供と想定して下さい。
AさんはBさんに出来るだけ近づいて下さい。BさんはAさんの顔を見ていて下さい。
BさんはAさんの足元から少しずつ上を見上げていき、最後にAさんと視線を合わせて下さい。  はい、スタートして下さい。


(Cさんは、2人がしているのをしっかり見て誘導して下さい。誘導メッセージはゆっくり目に話すようにすると良いです。そして体験している2人の表情もよく見ておいて下さい。)


Bさんは、どんな感じがするでしょうか。感じ取ってみて下さい。
もう一度同じように、下から上へゆっくりと見上げて行って下さい。

※(この時、2人に照れがあり笑ったりする場合は、どうして笑いが出るのでしょうか。と声をかけてみて下さい。)



「大きいなあ」「強そうだなあ」「怖そうだなあ」そんな感じを感じ取ったと思います。

それでは、Aさんはこぶしを握って、怒った表情をして、Bさんを見つめてみて下さい。


Bさんは、先ほどと同じように、Aさんの足元から少しずつ上を見上げていき、最後にAさんとしっかり視線を合わせてみて下さい。 
はい、スタートして下さい。


先ほどとの違いを感じ取ってみて下さい。結構迫力があるものでしょう。
先ほどの、「大きいなあ」「強そうだなあ」という感じから、もっと強い威圧感、圧迫感、今にも殴られそうな感じがあったと思います。
そして大人はこんな姿勢から、感情をむき出しにして、子供を叱ると言う事がよくあります。

しっかり視線を合わせておいて下さい。
(Aさんはこぶしを握って怖い顔をしたまま、BさんはAさんを見上げたままでいてもらいます。)




コラーッ!いいかげんにしなさい!!
(Cさんは、迫力を出して、感情を込めて大きな声で怒る。)


大人というのは、立っているだけでも威圧感があるものです。それにこぶしを握って、感情的に怒ったら、子供は精神的にものすごいショックを受けます。
これは大人に理解できない、ものすごいディスカウントです。

それではAさんとBさんの役を交代しましょう。
(Bさんが立って、Aさんが座るように誘導する)


(※先ほどと同様に誘導メッセージを伝え、体験してもらいます。)
(先ほどのAさんとBさんの部分を変えてメッセージを読みます。そして最後に下記のメッセージを読んで下さい。)

はい、結構です。Bさんは席に座って下さい。



子供の目線になって、叱られるという体験をしてみていかがでしたか?
「怖い」と感じたのでは無いでしょうか?

子供を叱ってはいけないと言っているわけではありません。
良いことをしたら、しっかりと認めてあげて下さい。
悪いことをしたら、注意して、叱ってあげて下さい。
それが子供に対するストロークであり、本当の愛情であり、大切なことです。

その時大切な事は、「子供と同じ目の高さ、そういう状態の中で、注意するんだったら注意しなさい。叱るんだったら叱りなさい。」
それも、自分の感情をむき出しにするのでは無く、コントロールして叱ることが大切です。
なぜなら、お父さんお母さんは、子供に対して愛情があるから怒るわけです。愛情が無かったら怒りますか?
隣の子供だったら、よほどひどいことが無い限り怒りません。
やはり、自分の子供だから注意するし、愛情があるから叱ります。しかし、感情むき出しにするから、子供に伝わらないわけです。

伝えるには、やはり、子供と同じ目の高さで、タッチストロークを与えながら叱ります。
そんな中から子供は、親の自分への愛情を感じ取り、親の叱る目的、メッセージをしっかりと受け止めることができます。

まとめ

子供の目線になり、叱られることを体験して頂きました。
本来はトレーニングされたインストラクターが誘導して、体験して頂きますが、皆さんでして頂いても、感情で叱られた時の、子供の恐怖感は味わっていただけたと思います。
次の第10回『人生脚本/その4』では、感情で叱るのでは無く、愛情を表現しながら叱る、注意するという体験をして頂きます。そして、人はストロークのやりとりの癖があります。そんなストロークの癖を知ることが、親と子供の関係だけで無く、自分自身の周りの人との関わり方が、変わることに繋がっていきます。

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